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ソレンティアキャラクター
1st 元気チビ
2nd 金髪黒猫
4th 貴族妖精
3rdはキャラとしては学園内に存在していませんが、2ndのNPCというような感じで存在しています。
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切り番?何それ(^p^)
報告してくれたら何かあげる・・かも。
※無駄に長いです。
少女は、ベッドの上に寝転がって、手に持っていた招待状を読み返していた。コレで百回目だ。否、もっといっているはずだ、数えてなどいないが。
まだ一日以上あるというのに、となりにいた流星にも聞こえるのではないかと思えるほど、心臓がバクバクしていた少女だったのだ。
≪ねえ≫
青いドラゴンに話しかけられると、絵里香は顔を向けた。
「ん?」
≪大丈夫だって≫
素直にはい、と答えたかったが、絵里香は招待状へと目を戻し、ため息をついた。
「アメリカにね、高校生にはプロムというものがあって、みんなすごい豪華なドレスとか着るんだ。日本とソレンに着て、その代わりにたくさんの大事な経験をすることができたけど、やっぱ羨ましくてさ」
≪うん?≫
「だからぶど、舞踏会って聞いてすぐに食いついちゃった」
≪別にいいと思うけどね≫
「私、踊れないんだよね」
≪.....≫
流星がもし人間であればきっとあきれた表情になっていただろう。ドラゴンの表情は人間にして読み取りにくい。しかし、窓の近くに座っていた凛雪は誰にでも読み取れるくらいあきれた表情をしていた。
《何故それを今まで言わない?!》
「舞踏会行くことばっかり考えて、本当の目的を忘れていた....」
自分をいかに恥じているかが顔に出たのか、凛雪が次話し出したときはもう少し優しいトーンだった。
《舞踏会は明日からか...
もっと早く言ってくれれば、何か対策できたかもしれないのに》
「I know, I know」
ため息つきながら、ベッドに座るように起き上がった。すると、凛雪と流星が一生懸命作ってくれていたドレスが眼に入った。
待ち針が刺さったままの金と紅の布は、恐るべき速さで仕上がりに近づいていた。もちろん、絵里香も手伝ってはいたが、主として動いていたのはドラゴンの二人。
本当に二人には感謝しなければならないのだ。
舞踏会にはドレスが必要、ということさえ忘れかけた絵里香が、数日前、あわてて帰ってくると、ドラゴンたちはドレスを作り始めていたのだ。絵里香の親に話をして、布を買ってもらったそうだったが、この短時間でどうやって連絡をつけたのかは想像できなかった。
普通は毎晩ドレスを変えるのだろうが、絵里香の「めんどくさい」ということで、この一つだけで全部行くつもりだった。
だが、ただ単に「めんどくさい」のではなく、これ以上迷惑をかけてはいけないという配慮があったのかもしれない。
舞踏会で必要とされている仮面は自分で作った。出来上がりには満足していたが、きっと会場に行けばもっと立派なものがあってへこみそうだ。
「ワルツならちょっとできるよ」
と笑いながら絵里香が言った。
「うちは一応ladyだし、リードしなくていいしね」
《ワルツじゃなければどうする気だ》
と凛雪。
絵里香は肩をすくめた。これから何かをするにも時間がない。
「Watch. And learn. あとは誰に誘われても踊れないです、とかてきとうに」
≪私もいきたい!!≫
起き上がった流星は目を輝かせながら、絵里香の肩を頭で軽くぶつけた。
ちょっと痛かった。
まったく、ドラゴンというものは成長が早いものだ。
ついこの間は肩にちょうど乗るくらいの大きさだったのに、いつの間にか絵里香の腰くらいまで大きくなっていた。肩に乗っていたころがちょっとさびしかった。今も小さく変身して一緒に学園内を歩くが、やはりちょっと雰囲気が違う。
「連れて行きたいところ満々なんだけどさ」
絵里香はため息をついた。
おそらく、駄目であろう。
「むっちゃ小さく変身してくるとか?」
≪ピアスとかになるかー≫
流星は笑いながら言った。笑う、というより、歯を見せているんだが。
《時間が長すぎる》
それも正当だ。舞踏会ずっと変身したままの姿で色と言うのは無茶である。
《...方法はあるが...》
≪あっ、そっかー!!まだしていなかったしね!≫
「え、あるの?」
二人で密かに分かり合っていることを不満に思ったのか絵里香はふてくさった表情だ。
≪うん。でも今は教えない。今度、ね≫
こんな風に上から立場なのはいつからだ。
育てたのはえりかなのにな。
ドアが開く音がすると、全員の視線がこちらへ移った。絵里香は飛び上がって満面の笑顔をみせた。
「あっ、いらっしゃい!!
どうしたの?」
少女は、ベッドの上に寝転がって、手に持っていた招待状を読み返していた。コレで百回目だ。否、もっといっているはずだ、数えてなどいないが。
まだ一日以上あるというのに、となりにいた流星にも聞こえるのではないかと思えるほど、心臓がバクバクしていた少女だったのだ。
≪ねえ≫
青いドラゴンに話しかけられると、絵里香は顔を向けた。
「ん?」
≪大丈夫だって≫
素直にはい、と答えたかったが、絵里香は招待状へと目を戻し、ため息をついた。
「アメリカにね、高校生にはプロムというものがあって、みんなすごい豪華なドレスとか着るんだ。日本とソレンに着て、その代わりにたくさんの大事な経験をすることができたけど、やっぱ羨ましくてさ」
≪うん?≫
「だからぶど、舞踏会って聞いてすぐに食いついちゃった」
≪別にいいと思うけどね≫
「私、踊れないんだよね」
≪.....≫
流星がもし人間であればきっとあきれた表情になっていただろう。ドラゴンの表情は人間にして読み取りにくい。しかし、窓の近くに座っていた凛雪は誰にでも読み取れるくらいあきれた表情をしていた。
《何故それを今まで言わない?!》
「舞踏会行くことばっかり考えて、本当の目的を忘れていた....」
自分をいかに恥じているかが顔に出たのか、凛雪が次話し出したときはもう少し優しいトーンだった。
《舞踏会は明日からか...
もっと早く言ってくれれば、何か対策できたかもしれないのに》
「I know, I know」
ため息つきながら、ベッドに座るように起き上がった。すると、凛雪と流星が一生懸命作ってくれていたドレスが眼に入った。
待ち針が刺さったままの金と紅の布は、恐るべき速さで仕上がりに近づいていた。もちろん、絵里香も手伝ってはいたが、主として動いていたのはドラゴンの二人。
本当に二人には感謝しなければならないのだ。
舞踏会にはドレスが必要、ということさえ忘れかけた絵里香が、数日前、あわてて帰ってくると、ドラゴンたちはドレスを作り始めていたのだ。絵里香の親に話をして、布を買ってもらったそうだったが、この短時間でどうやって連絡をつけたのかは想像できなかった。
普通は毎晩ドレスを変えるのだろうが、絵里香の「めんどくさい」ということで、この一つだけで全部行くつもりだった。
だが、ただ単に「めんどくさい」のではなく、これ以上迷惑をかけてはいけないという配慮があったのかもしれない。
舞踏会で必要とされている仮面は自分で作った。出来上がりには満足していたが、きっと会場に行けばもっと立派なものがあってへこみそうだ。
「ワルツならちょっとできるよ」
と笑いながら絵里香が言った。
「うちは一応ladyだし、リードしなくていいしね」
《ワルツじゃなければどうする気だ》
と凛雪。
絵里香は肩をすくめた。これから何かをするにも時間がない。
「Watch. And learn. あとは誰に誘われても踊れないです、とかてきとうに」
≪私もいきたい!!≫
起き上がった流星は目を輝かせながら、絵里香の肩を頭で軽くぶつけた。
ちょっと痛かった。
まったく、ドラゴンというものは成長が早いものだ。
ついこの間は肩にちょうど乗るくらいの大きさだったのに、いつの間にか絵里香の腰くらいまで大きくなっていた。肩に乗っていたころがちょっとさびしかった。今も小さく変身して一緒に学園内を歩くが、やはりちょっと雰囲気が違う。
「連れて行きたいところ満々なんだけどさ」
絵里香はため息をついた。
おそらく、駄目であろう。
「むっちゃ小さく変身してくるとか?」
≪ピアスとかになるかー≫
流星は笑いながら言った。笑う、というより、歯を見せているんだが。
《時間が長すぎる》
それも正当だ。舞踏会ずっと変身したままの姿で色と言うのは無茶である。
《...方法はあるが...》
≪あっ、そっかー!!まだしていなかったしね!≫
「え、あるの?」
二人で密かに分かり合っていることを不満に思ったのか絵里香はふてくさった表情だ。
≪うん。でも今は教えない。今度、ね≫
こんな風に上から立場なのはいつからだ。
育てたのはえりかなのにな。
ドアが開く音がすると、全員の視線がこちらへ移った。絵里香は飛び上がって満面の笑顔をみせた。
「あっ、いらっしゃい!!
どうしたの?」
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